2016年8月29日月曜日

初個展を終えて

大住 潤 初個展 お越し下さった皆様、暑い中、雨の中、ありがとうございました。

また、作品をお買い上げ頂きました方々、
会期中の展示をご了承頂きましてありがとうございます。感謝しております。

わざわざ遠方からいらしゃった皆様、とても嬉しかったです。ありがとうございます。

そして、ヒナタノオトの皆様、このような機会を設けて下さり、
また作品を大事に扱って頂きありがとうございました。


僕は星野道夫さんのエッセイを読み、生きるということを真剣に考えるようになりました。
「限られた時間の中を生きている」と語っていた星野さんの切実な体験から出てくる言葉は僕の心に沁みて、読む度に僕は、本当にやりたいと思うことを大切にしよう、と思うのでした。

でも、はじめの行動を起こすときはいつも、不安と希望の間を行ったり来たりしていました。

木彫りの師匠に出会い、初めて彫刻刀を持って木を彫った時、「間違った」と思いました。
こういう作業は、器用な人じゃないとできないと感じたからです。
北海道に熱い想いを持って師匠を探しに行き出会えたのに、「木彫」は自分には向いていないことに気づいて、その時はとてもショックを受けました。

ですが、憧れの師匠が目の前で木を彫っている姿に、自分もこうなりたいと励まされ、
’ただ好きな気持ち’を大切にコツコツやってきました。

木彫りの師匠が亡くなり、道に迷っていた僕に、彫刻とは何なのかを教えてくれたのが、根付彫刻の師でした。
ある展覧会でその師が彫った根付彫刻に出会い、その造形の哲学的な美しさに感動しました。
探し求めていたことが、そこにあるような気がしました。
そして、その師の下で学びたいと思い始めていた僕は、1年間考え、
今日こそはと電話の受話器を取るのですが、結局かけられず・・・という日々を1ヶ月過ごしました。

そんな時に、星野さんの言葉は、再び深く僕を勇気づけてくれました。
「大切なことは、出発することだった」と。

緊張しすぎてかなり言葉はたどたどしかったと思うのですが、僕の真剣な想いに、師は静かに耳を傾け、直接会って話をしよう、と言ってくださいました。

緊張から解放され、僕は、喜びで満たされていました。


本当にやりたいことを大切にしようと「生きてきた」10年間の時間が、今、僕にクマを彫らせてくれています。

そして、それを喜んで下さる方、楽しみにしていて下さった方に、初個展の場で出会うことができたこと、幸せに思い、その時間を共に歩んでくれた妻に特別な感謝をしています。





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