2015年2月24日火曜日

お知らせ


期間:2015年5月30日(土)11:00~17:00
              5月31日(日)9:00~17:00

場所:あがたの森公園(松本駅から徒歩20分)
駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用下さいませ。
雨天決行

住所:長野県松本市県1-2-15

☎:0263-34-6557


今回、クラフト部門で初出展させて頂きます。
木の命に向き合って、丁寧に丁寧に僕の仕事をしていこうと思っています。
この場所で、皆様とお会いできる日を楽しみにしております。

2015年2月17日火曜日

ピアス

オーダー頂いていたピアスが完成しました。

このピアス、実は2作目になります。
前回作ったピアスは、依頼者にアレルギー反応がでてしまったのです。

 「せっかく作ってもらったのに…」と申し訳なさそうなメールをもらい、そのことを知りました。
 依頼者の方も、天然木でアレルギー反応が出たのは初めてのことでした。
正直、何がアレルギーの原因だったのかはわからないと言っていました。

使った材は、シャム柿という削るのは少し大変ですが木目の美しい木でした。
シャム柿についていろいろ調べたところ、 人によってはアレルギー反応がでることが分かりました。

大きく穴を開けた耳に直にはめ込むこと、その密着性の高さ、人によってはアレルギー反応が出てしまうのかもしれない。使う材を誤りました。

既に薬で完治しているとのことでしたが、申し訳ないことをしてしまいました。

そして、その方から頂いたメールの最後の一文に驚きました。
僕にもう1度違う木でピアスを作って欲しいという依頼だったのです。

正直、返事に困りました。
他の木を使っても、もしかしてアレルギー反応が出てしまう可能性があるかもしれない。

しかし、他の材ではアレルギー反応がでなかったという確証を頂いたこと、問題のピアスをとても気に入ってくれていたこと、そして、熱意に打たれました。

今回のピアスは、前回のものと雰囲気が似た縞黒檀を使い、希望を受けてサイズをさらに大きくしました。

前回頂いた喜びではなく、2つ目のピアスを頼んでよかったと、喜んでもらえるような嬉しくなるようなものを目指しました。

きっと、それが今、僕ができる仕事。

前回のピアスは、依頼者がお洒落な方だったので、ボタンに加工しました。

「うつくしい!」
そして「あたたかい 」
とても喜んでくれた依頼者の言葉に、自分の仕事をしたと思えたのでした。



2015年2月13日金曜日

羽根

前回の苦い思いをバネにして、羽根を完成させました。

今回は、前回の目標をクリアし、何かひとつでも作業の中で発見がしたい!
少しでも良いものを目指し、思いついた小さな試み、刃を入れる角度、いろいろ試してみました。

羽根のイメージがふわふわと頭の中に浮かび、
ああしたらどうかな、こうしたらどうかな、そんなことを考えていると楽しく、それを形にする時はとても興奮します。

切れる彫刻刀で毛彫した羽根は、ある角度から太陽の光を浴びると光るんです。
キラキラというよりは、あまり表現が良くないですがギラギラと。
太陽の光の角度に羽根を合わせたりずらしたり、写真を撮りながら、光の移ろいに夢中になっていました。
羽根が光を浴びている時、実際は木なのですが、金属のような宇宙を感じる素材に感じることがあります。

羽根の探求は、僕のライフワークになりそうです。








2015年2月2日月曜日

羽根

「風の道」

今年の初めから、取り組み続けた鹿角の羽根が仕上がりました。

「鹿角の姿、美しさ」その感動と「羽根」を調和させたい、最初から最後までその意識で鹿角と対面し続けました。鹿角の声に耳を傾け、その中で僕ができうることを探していく作業。

その対話を繰り返し削りだされた鹿角の羽根の姿を、僕は探し続けました。

この羽根の製作期間、使命を持って生き道半ばで命を落としたある方のことをニュースで知り、度々、その方が脳裏を過ぎっていきました。
羽根がバランスを保ち天を見つめて立ってくれるよう鹿角を削る僕の想いと、その方への思い。制作の中で入り混じっていました。
命を何のために使うのか。
仕上げの最終段階に入ってもバランスを崩して立つことができなかった羽根を何とか立たせたい。
手探りしながら目に見えない羽根の重心を探していました。

信じる、絶対立つと信じる、諦めと迷いを吹きってそのことに集中しました。

作っている最中、壁にぶつかる度、できないというもう一人の自分が顔を出してきます。
けれど、いつもそれを乗り越えさせてくれる強い力は、今にも消えてしまいそうな微かな声で訴えかけている、自分を信じようとする心なのだと思います。

 命を何のために使うのか。その問いを繰り返していました。

僕は二人の師匠の作品に出会って、心が動いて、その作者に会いたくて足が動き、ひたすら手を動かし、いつの間にかこの彫る仕事をしていました。

自分の仕事に対して、とても厳しくて、真剣で、曲がったことを許さない、話せば優しくて人間臭い、人の道をいく二人の師のように、この彫る仕事と共に生きたい。

そのように生きて、何かが人に伝わっていったら嬉しく思うのです。

羽根が天を見つめて立ち、光を浴びて影ができる時、物語の風が吹き始めます。


「風の道」

その人たちにいのちを与えたものは風

わたしたちにいのちを与え 

今わたしたちの口を付いてでるものも風

風がやむとき わたしたちは死ぬ

今でも指先の皮膚のしたに風の道が見える

それはわたしたちの祖先が創られたとき

風が吹いていたことを今に伝えている

ナバホインディアン